どんな場所か

和歌山県和歌山市加太に位置する淡嶋神社は、全国に約1000社あるとされる淡島神社・粟島神社・淡路神社の総本社です。境内を足を踏み入れると、拝殿の周囲や回廊に全国から奉納された雛人形や市松人形、日本人形、さらには招き猫や狸の置物など、おびただしい数の人形たちが整然と並ぶ圧巻の光景が広がっています。

伝説・来歴

淡嶋神社の祭神は少彦名命(すくなひこなのみこと)や神功皇后などであり、古くから女性の病気平癒や安産祈願、裁縫の上達を祈る社として篤く信仰されてきました。 また、役目を終えた人形を納めて魂を鎮める「人形供養」の神社としても広く知られています。毎年3月3日の雛祭りに行われる「雛流し」の神事では、厄を祓う祈りを込めて白木舟に雛人形を乗せ、海へと送り出す光景が有名です。無数の人形が集まる特異な景観から、オカルト的な噂や怪談の題材として語られることもありますが、本来は人々が大切にしてきた人形への感謝と祈りが集積する、伝統ある民俗信仰の聖地といえます。

訪ねるなら

最寄り駅の南海加太線「加太駅」から、海風を感じながら徒歩15〜20分ほどで到着します。加太の豊かな港町風情や名物の海産物を味わいつつ参拝するのがおすすめです。境内に並ぶ表情豊かな人形たちと対峙すると、物を大切にし魂を見出す日本の供養文化の深さを実感できます。