萬念寺に安置される「お菊人形」
北海道岩見沢市栗沢町にある萬念寺(まんねんじ)には、「髪が伸びる人形」として全国的に知られる「お菊人形」が安置されています。昭和のオカルトブーム期からテレビや雑誌などのメディアで数多く取り上げられ、日本屈指の有名な怪異譚として語り継がれてきました。
語り継がれる伝説
広く知られている伝説によると、大正時代、ある少女に贈られた市松人形が発端とされています。少女が病で早世した後、遺族によって手厚く供養されていましたが、一家の引っ越しを機に萬念寺へと納められました。寺に預けられてからしばらく経つと、当初はおかっぱ頭だった人形の髪の毛が肩口近くまで伸びていたとされ、少女の魂が宿っているのではないかと噂されるようになったと伝えられています。
現象の解釈と現代
この現象について科学的な観点からは、人形の髪を植え込む際に折り返した毛が経年劣化や湿度の変化で抜け出て長くなったように見えるのではないか、といった構造的な理由も挙げられています。萬念寺では現在も人形が大切に供養されており、単なる恐怖の対象としてだけでなく、家族の情愛や昭和の怪談文化を物語る象徴的な存在として静かに守られています。




