比婆山麓の目撃騒動

1970年(昭和45年)の夏、広島県比婆郡西城町(現在の庄原市)の比婆山周辺で、全身が毛で覆われた謎の生物が目撃されたと伝えられています。この怪生物は山の名前にちなんで「ヒバゴン」と名付けられ、日本中を巻き込む大規模なUMA騒動へと発展しました。

語り継がれる特徴と正体の諸説

目撃者の証言によると、ヒバゴンは体長1.5メートルから1.6メートルほどで、逆三角形の顔に窪んだ目を持ち、二足歩行で移動していたと語られています。1970年代前半にかけて目撃が相次ぎ、自治体や警察による捜索が行われたほか、全国から探検隊やマスコミが現地へ押し寄せました。その正体については、ニホンザルの大型個体やツキノワグマの見間違い、飼育下から逃げ出した類人猿など諸説が唱えられましたが、決定的な証拠は見つからないまま目撃例は途絶えました。

地域に愛されるシンボルへ

騒動の収束後、ヒバゴンは恐ろしい怪物としてではなく、地域のマスコットとして親しまれるようになりました。現在、庄原市西城町では公認の観光キャラクターとしてデザインされ、特産品のパッケージや町の看板など随所にその姿が見られます。未確認生物の目撃騒動が、長い時間をかけて地域おこしの文化として定着した興味深い事例と語られています。