どんな場所か
青森県三戸郡新郷村(旧戸来村)には、イエス・キリストが日本に渡来しこの地で生涯を終えたという、奇想天外な伝説が残る「キリストの墓」があります。うっそうとした木立の中に2つの土盛りが並び、それぞれに木製の十字架が立てられており、村公認の観光スポットとして親しまれています。
伝説・来歴
この伝説の発端は1935年(昭和10年)、古史古伝と呼ばれる古文書「竹内文書」の調査を行っていた竹内巨麿らが、この地を訪れて「キリストの墓」を発見したと主張したことに始まります。 伝承によると、ゴルゴダの丘で十字架にかけられたのは身代わりとなった弟イスキリであり、本物のイエス・キリストはシベリアを経由して日本へ渡来したと語られています。その後、八戸に上陸して戸来(へらい)村へ移り住み、名前を「十来太郎大天狗(とらいたろうだいてんぐ)」と改めて日本人女性と結婚し、106歳で天寿を全うしたと伝えられています。もう一つの土盛りには、弟イスキリの遺髪が祀られているとされています。 戸来という地名がヘブライに通じる、子供の額に十字を書く風習があったなど、独自の風習と結びつけて語られることも多いですが、学術的な根拠はなく、昭和初期の偽書ブームや観光振興の文脈で定着したロマンあふれる現代の伝承と見なされています。
訪ねるなら
現地には「キリストの里公園」が整備されており、展示館「キリストの里伝承館」では関連資料や地域の歴史を見学できます。毎年初夏には、神職による神事と伝統芸能「ナニャドヤラ」が奉納されるユニークな「キリスト祭」が開催され、多くの観光客で賑わっています。




