昭和の日本を揺るがした噂の原点\n\n1970年代末に日本全国の子どもたちを恐怖に陥れた「口裂け女」の都市伝説。その発祥地として有力視されているのが岐阜県です。1978年の暮れ頃から岐阜県八百津町や美濃加茂市周辺の小学生の間で噂が広まり始め、翌1979年初頭には地元紙の岐阜日日新聞(現・岐阜新聞)に記事が掲載された記録が残っています。\n\n### 社会現象となった怪談\n\n語られた噂は「マスクをした女性に『私、きれい?』と聞かれ、肯定しても否定しても刃物で襲われる」というものでした。足が異常に速く100メートルを数秒で走る、ポマードと叫ぶと逃げられる、べっこう飴を与えると助かるなど、独自の対処法とともに噂は口コミで急速に拡散しました。\n\n1979年春から夏にかけて噂は全国へ飛び火し、各地で集団下校が行われたり、パトカーが出動して警戒に当たるなど、単なる怪談を超えた社会現象へと発展しました。\n\n### 口コミ文化が生んだ金字塔\n\nインターネットのない時代、塾や親戚付き合い、トラック運転手の口コミなどを通じて全国へ広がったと分析されています。岐阜から始まったとされるこの噂は、現代の都市伝説カルチャーを象徴する代表例として今も語り継がれています。