オーパーツの代表格

水晶を削り出して人間の頭蓋骨を模した「水晶ドクロ(クリスタル・スカル)」は、古代マヤやアステカの遺跡から発見されたとされる有名なオーパーツ(場違いな遺物)です。

当時の技術では加工が不可能なほど滑らかに研磨されているとされ、「13個集めると世界の謎が解ける」「超常的な力が宿っている」といった伝説が語られ、オカルトファンを魅了してきました。

科学分析で判明した真実

しかし、大英博物館やスミソニアン博物館が所蔵する水晶ドクロについて、電子顕微鏡などを用いた詳細な調査が行われた結果、表面に19世紀の近代的な回転工具による切削痕や研磨痕が確認されました。また、使用された水晶の産地も中南米ではなく、ブラジルやマダガスカル産である可能性が高いと報告されています。

現在では、これらは古代の遺物ではなく、19世紀後半以降に作られ、古代文明の出土品として市場に流通した工芸品であると結論づけられています。古代の超技術というロマンは否定されたものの、当時の人々の古代文明への強い憧れを物語る歴史的な遺物として、今もなお関心を集めています。