ヒマラヤの雪男伝説
ヒマラヤ山脈の険しい高山地帯に棲息すると伝えられる未確認生物が「イエティ(雪男)」です。古くから現地のシェルパ族の間で語り継がれてきた存在で、全身が毛に覆われ、直立二足歩行をする巨大な類人猿のような姿をしていると語られています。
世界的なブームと足跡の謎
20世紀半ば、ヒマラヤ登山が本格化するとともに、雪上に残された巨大な足跡の写真などが世界中に報道され、一大ブームを巻き起こしました。多くの探検家や研究者が現地へ赴き、足跡の追跡や寺院に保管された「イエティの頭皮」とされるものの調査が行われました。
科学的な検証とDNA鑑定
長年にわたり謎とされてきたイエティですが、近年は遺伝子解析技術の進歩によって科学的な検証が進んでいます。2014年や2017年に行われた大規模なDNA鑑定プロジェクトでは、世界各地の博物館や現地寺院から集められた体毛、骨、皮膚などの試料が分析されました。
その結果、イエティのものと伝えられていたサンプルの大半は、ヒマラヤヒグマやチベットヒグマ、アジアクロクマといった実在するクマ科動物に由来することが判明しました。現在では、クマの姿や足跡が見間違いや伝説の起源となったという説が有力視されていますが、過酷な高山に息づくロマンとして今も広く親しまれています。




